「国境なき医師団」ってご存じですか?
紛争地域とか自然災害があった場所に医師団を派遣して
医療・人道的援助活動をしている団体です。
1999年にノーベル平和賞を受賞されているんですね。
その国境なき医師団が主催している子ども向けのオンライン
イベントがあったんですね。(現在募集中のイベントはこちらから)
父「うーん、うちの L と R にも受けさせてみたいなぁ」
って思って声を掛けたら L が「受けるよ」って言ってくれて。
もう2年前の話しなんですけどね。
で、当日20人くらいの小学生が集まって。親が横については
いるんですけど、基本的には子ども主体で進んでいくんです。
で、この団体がどんなことやってるかみたいな説明の後に、4~5人
ぐらいのグループに分かれて子ども達で議論を始めるんですね。
もちろん、各グループにはファシリテーターみたいな方がついてます。
その時のテーマは「政府軍と反政府軍の子供が1人ずつ医療キャンプに
運ばれてきました。2人とも同じ病気にかかっています。治療薬を使えば
助かりますが、このままでは死んでしまいます。残念なことにここには
1人分の薬しかありません。どちらに薬を与えますか?」
みたいな感じで。紛争地域では実際に似たようなシチュエーションに遭遇
することがあるらしいんですけど、これをみんなで考えるんです。
これ結構難しいなぁって。倫理学のトロッコ問題に近いような気もするし、
小学生だとどんな意見が出るんだろうって思って見守ってたんです。
A君「政府軍の子どもを助けた方が良いと思う。反政府軍の子を助けても
将来また戦争を起こして戦争がいつまでも続くから。」
B君「反政府軍の子を助けたら、将来大きくなったその子が政府軍と
仲良くなって戦争がなくなるかもしれないから。」
みんなね、こんな風にちゃんと意見を言うんですよ、小学生が。
いやぁ、最近の小学生は本当に素晴らしい!と思ってたら L さんが
指名されたんですね。
うちの子も良いコト言ってくれちゃうのかなぁ、なんて期待して
聞いてたら
L「ジャンケンで本人たちに決めさせるのが良いと思います。」
って。もうね、椅子からずり落ちそうでした。あなた宇宙兄弟のムッタか、
って思うくらい(これ、分からない方多いですよね、すみません)。
L さん曰く、誰かの人生を他人が決めるのは良くない。潔くじゃんけんをして
自分達で自分の運命を決めさせるべきだ!ってコトらしいんです。
いやいや、そんな意見通らんだろぉ、生死を決めるジャンケンなんて
聞いたことないよ、そもそも最初の設定と違う回答になってるし~とか
思ってたんですね。
そしたらね、「それ案外良い意見かも」みたいな子どもが出てきて。
まぁ、結局最終的なグループの意見としては採用されなかったんですけど、
「ユニークな意見」という特別枠で発表されてました。
L さん、やっぱり独特な感性の持ち主だなぁって。保育園の頃、突然
「ティンカーベルが通るよぉ、パタパタァ~」とか言ってた
のは伊達じゃなかったんだなぁって妙に納得しちゃいました。
それにしてもジャンケンなんて。さすが酔っぱらいの父親を持つと
尋常じゃない娘が育つって分かったから今日も笑っておこうっと。
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