Day26. 優しい習慣

うちのLとR、父親にはめっちゃ厳しくていつもダメ出しだらけなんです。

R『その腹、ヤバいわぁ。レモンサワーばっか呑んでるからだよ』

とか、

L『全然ペップじゃないじゃん。勉強しなおしてきな

とか。躊躇なくダメ出しまくるんですね。

ヒドイ時は

このご飯、熱くて食べられない

とか。お前らなぁ、『火垂るの墓』とか見たら絶対そんなコト
言えないぞ、と思うんですけどね。

でも、普段の指摘は割とあたっているので反論出来ない
悲しい自分がいます。

ところが、彼女達は祖父母には優しいんですよ。そうは言っても
生きてるのは妻の方の祖父だけなんですけどね。

僕の母(LとRのおばあちゃん)は癌で5年前に亡くなりました。
子供達もよくお見舞いに行ってくれて、おばあちゃん孝行だったと思います。

妻の母も同じ5年前、なんと僕の母が亡くなって2週間も経たずに急逝しまして。

2週続けて両祖母のお葬式という、中々ハードな経験をしたんです。

それ以外にも親戚や知人の葬儀には何回も出ていて。
自分達に良くしてくれた人が急にいなくなる体験をたくさんしてきた訳です。

だからかも知れませんが、お墓参りとかお盆の行事を大切にしてくれています。

妻の実家ではお盆にキュウリとナスに割り箸を刺した精霊馬、精霊牛
ってのを飾ります。その横で迎え火や送り火を焚くんです。
こんな↓やつですね。

精霊牛と精霊馬

この風習、皆さんの地域にもありますかね?

仏教では、お盆の期間だけご先祖様が家に戻ってくると考える
宗派があるみたいで。

戻って来る時は少しでも早く会える様にキュウリの馬に。

帰りは別れを惜しむ為にユックリ歩くナスの牛に。

それぞれご先祖様が乗られて移動する。

そんな意味がこめられていると聞きました。優しい習慣ですよね。

で、父の実家は引き払ってしまったので、

L『ばあちゃん、戻る先が分からなくて困るから、家で花火つけよう』

って。花火をしてくれました。ずいぶん派手な迎え火だこと(笑)

生きているうちからご先祖様との関りを持っていると、
自分が死んだ後でもきっと子供たちに思い出してもらえる。

命はいつまでも続かないけれど、家族の中には記憶として
残るよ、っていうことですよね。

人が寂しいと感じるのは死ぬことじゃなくて忘れられること。
だからこそ生きているうちから亡くなった先祖を思い出して
感謝する。

子どもの頃は何とも思わなかったんですけど、家族の繋がりを
保つために良く考えられた行事だと思います。

で、LとRに聞いてみたんです。

父「父が死んだら迎え火とか送り火やってくれるの?」

L「やってあげるけど、どこでやるかなぁ」

R「公園の砂場とかでいいんじゃない?」

L「片付けがめんどくさいんだよなぁ」

R「ママに化けて出てもらって片付けに来てもらおう!」

って。大事にされてるんだか、されてないんだか。
しかも後片付けがめんどくさいって。
本当にLとRらしいなぁって思いました。

一生懸命育ててもこんなもんだよなぁとは思うけど、
一応やってもらえるみたいだから今日も笑っておこうっと。

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