「あ、こいつちょっとヤバいやつかも」
そう思ったのは小学校に入ってすぐの頃でした。えぇ、ウチの長男の話しなんですけどね。
ライオンとネズミが出てくる国語のドリルがあったんですよ。ネズミがライオンに出会ってしまって、今にも食べられそうになる、っていうシチュエーションだったんです。
問題「その時のネズミさんの気持ちを書いてみましょう」
っていう問に
長男「ライオンさん、こんにちわ」

って書いてたんですね。こいつ、ヤバすぎないか?って思って。
丁寧に挨拶してる間に食われて死んじゃうぞ、お前がネズミだったら、って思ったのを昨日の出来事のように覚えてます。えぇ。
あれから12年経って、自然界では生きていけない長男も大学生になったんですよ。人間社会って過酷じゃなくて良かったよね、って話なんですけど。
先日、ふと、ことわざの話になったんですね。詳細は覚えてないんですけど、コツコツ継続することで良い結果が出ることがあるんだよね、っていう話になった時に
父「雨だれ、石をホニャララっていうことわざがあるよね。知ってる?」
長男「甘ダレ?俺、もう大学生だから辛いタレでも大丈夫なんだけど」
って。もうね、ひっくり返るでしょ。文脈から考えても甘い辛いの話なんてしてないの、明らかじゃないですか。
父「違います。『雨だれ石をうがつ』って言って、小さな雨粒がポタポタと同じ石の上に落ち続けると、いつか石に穴をあけるようになることから、小さな努力を継続することの大切さを教えてくれることわざなんです。」
長男「へぇ~、そうなんだ。それは知らなかったけど、オレ、ことわざ、結構知ってると思うよ。他のヤツで問題出してみて」
父「豚に?」

長男「あ~、知ってる知ってる。あれだ。豚にピアス?」
父「豚にピアスしてどーすんですか。近いっちゃ近いですけど」
長男「わざと間違えただけだよ。他には?」
父「虎穴に入らずんば?」
長男「コケツ?」
父「コケツって漢字、分かります?」
長男「コ?・・・コ・・・古いに尻?」
父「古いはまだしも、【尻】ってケツとは読まなくないですか?意味は通じるけど?」
長男「最初からちょっと難しすぎるんじゃね?」
父「じゃあ、少年老い易く?」
長男「少女は老いにくい?」
父「コントやってんじゃねーんだわ!」
って。もうね、勘弁してほしいですよね。
長男「父ちゃん、落ち着いて、ほらあれだよ、親より子供の方が優れてるってやつ」
父「いや、全然そういう状況じゃないですよね」
長男「あ~、思い出した。鷲が鷹を産むってやつだ」
父「ワナワナ・・・」
もうね、絶望的ですよね。これでも東京六大学の学生なんですよ。日本の未来はほかの大学生に頑張って貰うしかないって心の底から思いました。
これね、たぶんうちの奥さんのせいなんです。えぇ、きっとそうです。自分のDNAが「ライオンさん、こんにちわ」って言わせたんじゃ無いはずなんです。
だってね、聞いてくださいよ、ウチの奥さん。
ゲゲゲの鬼太郎に出てくるこれ↓、いたでしょ?

30歳過ぎてからですよ。これについて聞いてみたんですね
妻「もちろん知ってるわよ。『いったんもんめ』でしょ。
父「いや、それ【いったんもめん】ですから。」
って。
長男の出来の悪いところは奥さんのせいにして今日もレモンサワーを飲んで笑っておこうっと。
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