このブログは思春期の双子女子L(姉)とR(妹)とのやり取りを中心とした、子育てに関するアレコレを父親からの目線で書いています。
我が家のLさんは今のところ保育士になりたいと考えているようなんですね。
で、彼女は「子育てもしたいし、それなりの暮らしをしたいから保育士になるにしても大学を出た方が給料が高くていいんでしょ?」って考えてたみたいなんです。
実際に調べてみると、公務員の保育士を長期にやった場合以外では基本的な待遇に大きな差は出ないみたいで。
そこでLさんと話してみたんですね。
父「仮に大卒と専門卒で月の給料が2万円違うとしましょうか。年間で24万円ね。」
Lさん「うん。そうだよね。やっぱり大学出の方が給料が良いんだよね。」
父「でも、生涯収支で考えるなら大学一択じゃないかもしれませんね。」
Lさん「どーゆーこと?」
父「大学の学費が4年間で仮に500万円としますよね。」
Lさん「高いけど、それくらいかかっちゃうんだろうなぁ」
父「計算しやすいように専門学校は2年で250万としましょうか。」
Lさん「半分か。まぁ、調べた感じだとそれくらいかな。」
父「次に、専門学校を選んだ場合、高卒から数えて3年目から働けるので3年目は300万円、4年目は350万円の収入があるとしますね。」
Lさん「ちょっとややこしくなってきたなぁ。でも平均給料を調べるとそんくらいなのかな。」
父「大卒だと学費を払うだけなので高卒から数えて4年目でマイナス500万円ですよね。で、専門卒だと2年目まではマイナス250万ですけど、3年目から収入に変わるので、4年後はトータルでプラス400万円になるじゃないですか。」
ここまで話したらLさんの頭がこんがらがったみたいで。
仕方ないからもう一度最初から説明をしたんです。3年目と4年目の収入が650万で2年間の学費が250万だから差し引き400万だよねって。
父「そうすると、400 ―(-500)=900 になるから4年目の時点で専門卒と大卒の収支の差は900万円になるハズなんです。」
Lさん「なんか騙されてる気がする。そんなになる?」
父「いやいや、騙してませんて。」
Lさん「それで?」
父「スタート時点で900万円の差がある場合に、月に2万円多い給料で追いつくためにはどれくらいの時間が必要か、って考えてみたいんですよ。」
Lさん「なんとなくわかる。」
父「そうすると、900÷2=450 だから、450か月。年数にすると37.5年必要なんですね。」
Lさん「大卒で働いて37.5年・・・もう定年やん!」
もちろん、これはものすごく単純化した計算であることや、例えば大卒の方が昇進したり、それこそ大学の先生になって収入が跳ねる可能性もあるよね、みたいな話もしたんです。
そんな話をする中で、こーゆーコトを考えるときに数学的な思考って必要になるでしょ?って話しもしました。
直感的に良さそうなものが本当に良いのかどうか、ちゃんと確かめることが大事。そのためには算数の考え方が必要だよねってなりました。
結論としては、本気でやりたい仕事があるなら給料はそれなりでも良いんじゃないかって。学校選びも、「自分がここに行きたい」って本気で思えるところで良いのかもね、って話しになって。
その代わり、若いうちから少しずつでも投資をしておけば、時間軸を味方にして裕福とはいえないまでもそれなりの暮らしが出来る可能性が高いことも説明しました。
で、かのアインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだ複利についても説明しようと思ったんですけど、
Lさん「また今度で。アタマ痛くなる」
って。でも、Lさんちょっと不思議に思ったみたいで。
Lさん「でもさ、そんだけ知っててウチはなんで貧乏なの?」
父「それはね、年を取ってから複利や投資を知ったからだよ」
ってなっちゃって。
オヤジはただの頭でっかちだって娘にバレちゃったから、今日も笑ってごまかしておこうっと。
以下、お知らせです。
思春期の子どもと毎日笑って話せる、そんな生活のサポートになればと思い書籍を出版しました。ぜひお手に取ってご覧ください。
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