先日、期末試験に追われているRさんから、問題を出して欲しいと頼まれました。最近は友達と一緒に勉強することが増えてすっかりお払い箱だったのですが、珍しいなぁと思いつつOKしました。
科目は生物で、授業で使ったプリントの虫食いになっている所を出題する、っていうものでした。
父「じゃあいくよ。『人類の活動が小規模の時には生態系への影響は小さかったが・・』」
R「はい!産業革命以降!」
もうね、問題文を読む途中で答えるわけですよ。百人一首で言うところの「うっかりハゲ」と一緒ですよね。
ご存じの方が多いとは思うのですが、知らない方の為に「うっかりハゲ」について、ハゲがちょっとだけ解説しますね。
百人一首では上の句を詠んで下の句が書いてある札を取る、っていうのをやるじゃないですか。
その時の覚え方って色々あるんですけど、その一つが「うっかりハゲ」なんですね。
うかりける 人を初瀬(はつせ)の 山おろしよ
はげしかれとは 祈らぬものを
↑というモノなんですけど、この歌だと最初の2文字(うか)で下の句が決まるんですね。「う」から始まるのは2首しかなくて、もう一つは「うらみわび」で始まるんです。
で、下の句が「はげしかれとは」で始まるので、覚え方が「うっかりハゲ」になる、ってやつなんです。
Rさんの勉強法ってまさにこの「うっかりハゲ」になっていて、ちょっと捻られたら手も足も出ない状態なんです。
例えば、「生態系の中で単位面積当たりの生物量が最も多く、生物多様性が高いのが(森林生態系)である」
ってプリントに書いてあるんですけど、これも「生態系の中で」くらいまで読むと
R「はい!森林生態系!」
って答えられるんです。でもね、
父「じゃあ、森林生態系とは何か、説明してください」
って言うと、急に斜め上を見ながら
R「ほら、あの、あれだ、生き物が多くて、種類もざわざわしてる感じで・・」
父「それじゃマル、貰えませんよ」
みたいな感じで。百人一首で言ったら上の句と下の句をあわせても5文字くらいしか覚えてない感じで、中はスカスカみたいな。で、更に話してみると
R「アタシさ、森林生態系と熱帯雨林の違いが分からないんだよね」
父「何か違うんでしょうね。調べてみませんか?」
R「メンドクサイ」
父「まぁ、そーゆーのが本当の勉強なので。」
父「森林生態系って森林ってことですよね。熱帯雨林も森林だと思うんですけど、森林て他には無いんですか?」
R「あ~、あるわ。針葉樹林は寒いとこだけど、森林だと思う」
父「そうか。ちょっと調べてみるね。あ~、なるほど。森林生態系って熱帯雨林とかの上位概念になるみたいですよ。」
R「ジョウイガイネン?」
父「例えば、犬って言葉があるじゃないですか。でも、犬の中にはチワワとか柴犬とかいるじゃないですか。」
R「アタシ的にはポメラニアンなんだけど」

父「ポメラニアンでもいいんですけどね。「犬」の中には色んな種類がいるんですけど、全部ひっくるめて「犬」って言うじゃないですか。その時の「犬」がジョウイガイネンで、犬の中にチワワとかブルドッグとかが含まれるんだと思うんですよ。」
R「そうすると、森林生態系が犬で、熱帯雨林がポメラニアンって事か」
父「ポメラニアンにこだわりますね。まぁ、そういう事になるかと思います。」
R「分かった気がする。」
父「では問題です。森林生態系とは何か答えなさい」
R「ポメラニアンとチワワをあわせた時の犬みたいな感じ?」
もうね、せっかく一緒に勉強してるのに、相も変わらずこんな感じですわ。
知識が増えることに対して何の喜びも感じないみたいなんですよねぇ。
まぁ、しょせんうっかりハゲの娘だからこんな感じなのも仕方ないと思って今日も笑ってレモンサワーを飲んでおこうっと。
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