皆さんのお家では朝、お子さんと会話をしていますか?
朝って何かと忙しいし、何ならギリギリまで寝ていたいしで、ゆっくり会話する余裕ってないですよね。まぁ、我が家でも大体はそうなんですけど。
それでも我が家の住人は割と早起きする方で、少しだけまったりする時間が取れる日もあるんです。子ども達は当然の様にスマホいじってるんですけどね。
で、先日Rさんが朝っぱらからもの凄く不機嫌そうにしてたんで声かけたんですね。
父「Rさん、何かあったんですか?」
R「あのさ、男ってなんであんなにバカなの?」
父「ひぃ~」
いきなりこれですよ。発音なんか「バカ」じゃなくて「ヴァカ!」みたいな感じで。恐る恐るキレてる理由を聞いてみたらまさにThe中学生って感じでした。
Rさん、お付き合いしている彼氏がいるんですけど、クラスメイトにバレるとメンドクサイので「皆には内緒にしておこうね」って彼氏さんと約束していたらしいんです。
で、二人して半年くらい頑張ってたみたいなんですけど、先日彼が友達に付き合ってる事をうっかり白状しちゃったらしいんですね。
で、それを聞いたRさんが怒ったら逆ギレされた、みたいな感じだったらしくて。
Rさんとしては約束を破ったことを謝って欲しかったらしいんですけど、「そんな風に言うなら別れようか」くらい言い返されちゃったらしくて。で、悲しみと怒りが混ざった状態になっていると。
もうね、「ハイハイ朝からごちそうさまです」、って言いたい所なんですけど、そういう訳にもいかないじゃないですか。
そっかぁ、まぁ、彼氏さんも悪気があった訳じゃないだろうから許してあげても良いんじゃない?って言ったんですけど全然納得いかないみたいで。朝の会話はそれで終わったんですね。
でも、ペップトーカーたるものそのまま引き下がるわけにはいかないじゃないですか。
で、仕事中にRの為にゴールペップを考えたんですよ。「傷付いたRさんから彼へのペップなメッセージ」です。二人が仲直りするきっかけを作ってあげようと思ったんですね。
ちなみにゴールペップっていうのは、「受容」→「承認」→「行動」→「激励」の4つのStepで伝えるペップトークの方法なんです。
で、家に帰ってRさんに「父ちゃん直伝の、このペップトークで彼氏さんに怒りの気持ちを前向きに伝えてみよう!」って言ったら「何言ってんだ、こいつ?」みたいな顔されたんですけど、無視して始めたんですね。
50半ばのハゲ親父がちょっと女子っぽい声でしゃべってる所を想像しながら聞いてくださいね。
【受容】
付き合ってるのを隠してるのって辛いから、つい誰かに言いたくなっちゃうよね。私も友達に話したくなる時があったからその気持ちは分かるよ。
【承認】
でも、誰かに言いたくなるってことは私たちの関係が上手くいってるから伝えたくなるんだよね。
【行動】
その気持ちは凄く嬉しいんだけど、二人で決めた約束を守って欲しかったなぁって私は思ってるんだ。私の気持ちも分かったくれたら嬉しいな。
【激励】
私はあなたの事を大切に思っているから、アナタとの約束も大切にするよ。あなたもそう考えてくれると嬉しいな。昨日は怒っちゃってごめんなさい。これからもよろしくね。
どうですか?これ。ペップトークを知らない方のために解説しておくと、いきなり「なに約束破ってくれたんじゃ!しばきたおすぞ!」と思っててもすぐにそう言わないんですよ。
まずは相手の状況を受け止める。まぁ誰かに話したくなる事ってあるよねって寄り添うんです。そこが【受容】ね。
そしたら、「約束破ったのは良くないけど、こんな理由があったのかな」みたいに失敗の裏側にフォーカスを当ててみるんですよ。相手に逃げるスペースを与えるっていうんでしょうか。これが【承認】ね。
で、次に本当に相手に伝えたかった事を伝えます。今回の例だと「約束を守って欲しかった」ってことですよね。これが【行動】。
最後に一押しをしてお終いで、これが【激励】です。
普通はポジティブな内容を伝えるのがペップトークなんだけど、「しばきたおすぞ!」を前向きにしたので特許もんですよ、これ。で、これをどや顔で言ってやったんですよ。くぅ~、自分サイコーとか思いながらね。
そしたらね、「全然あきまへんなぁ」みたいな顔で
R「いや、もう仲直りしたからそんなのいらねーし」
だって。
中学生の痴話ゲンカに翻弄される親父がしょーもなさすぎるから今日も笑っておこうっと。
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