このシリーズは地域みらい留学で南の島に進学した娘の経験をもとに、これから留学される方、すでに留学している方との交流を目指して書いています。地域みらい留学に関する情報をシェアしていきたいと思いますので、コメントや拡散をして頂けると泣いて喜びます。
今までのお話しはコチラ↓から

先日、お子さんが地域みらい留学を考えているというお母様とお話をする機会がありました。
その時に気にされていたのがタイトルにある「お金と進路」だったんですよね。
この辺り、気になっている方も多いようなので今日はその辺りを書いておきます。
まずはお金です。
地域みらい留学で進学する際には基本的に公立高校になるので、学費は地元の公立高校に進学するのと変わりません。
公立高校に関しては今年から所得制限なしの無償化制度が開始されているので、学費分は年額118800円が免除されます。
ただし、所得制限なしで完全に免除されるのは学費だけで、実際には制服代やら副教材費が別途必要になります。
ちなみに、我が家のLさんの場合には制服や学校指定の体操着などで13万円、教科書代や副教材費で8万5千円ほどかかりました。
寮生活の準備で自転車やら雑貨などが必要だったので更に10万円ほどかかっています。
スタート時点では、ざっくり言って学費以外に30万くらい必要だったという事になります。
ただ、学費以外の金額は学校によってもかなり違うと思うので、一つの例として考えて頂ければよいのかな、と思います。
次に寮費です。
地域みらい留学を実施している高校は多くの場合、地元の自治体の支援を受けているので寮費などもかなりお安く抑えて頂いていると思います。
行きたい高校が決まっている方は地域みらい留学のホームページ↓に掲載されている各学校のページからおおよその金額が把握できるので参考にしてみてください。

Lさんがお世話になっている寮は町営になっていて、寮費は月に6万1千円ですが、夏休みなどの長期休暇の際には閉寮期間もあるため、若干お安くなります。
この金額には朝と夕の2食、それから水道光熱費等をすべて含んでいて、部屋は個室を与えて頂いています。さらには学校と寮の間をマイクロバスで送迎して頂く料金も含まれています。
しかも!一旦は上記の金額をお支払いするのですが、町からの補助という形で毎月3万円が還ってくるので、実質負担は3万1千円になっています。これはかなりお得な制度じゃないかと個人的には思っています。
別途、昼食代はかかりますが、通学定期代やら食費、水道光熱費などを考えると自宅から公立高校に通うのと大差ない場合もあるだろうな、と考えています。
金銭的に一番大きな問題になる可能性が高いのは現地と自宅の往復交通費ですが、これは完全にケースバイケースですね。今は色々と安く移動できる方法があるので、頑張って探してみてくださいね。
次は進路です。
地域みらい留学だと偏差値がそれほど高くない高校が多いのは事実だと思います。ちなみにLさんの通っている高校は「みんなの高校情報」だと偏差値38になっています。
地域みらい留学を実施している高校では、毎年のように定員割れを起こしている学校もあるので入試で不合格になってしまう可能性は低いと思います。もちろん、そうでない学校もありますけどね。
で、気になるのは「そうは言っても大学に進学できるの?」ですよね。
Lさんの高校の、ある年の進学実績は就職組が53%、進学組が47%となっていました。半分以上が高卒で就職しているんですね。
これを聞いて「就職組が多いなぁ」と思われるかもしれませんが、Lさんの高校がある地方だと県全体の進学率が46.4%くらいなので標準的だということになりますね。ただ首都圏だと進学率が70%台なのでそれに比べると低いのは確かですけどね。
この数値を見ちゃうと「せめて大学には行って欲しいのに、心配になるわ」と思う親御さんも多いですよね。
でもね、あえて言わせて頂きます。「心配ないです!本人にやる気があれば」
そもそも最近の入試制度では難関の国公立大学を除いて、一般入試の比率はどんどん下がってるんですね。
イマドキの受験がどんな風景になっているのか、なるべく正確な情報にアップデートしておいた方が良いと思います。
で、Lさんの学校の例で言うと、毎年のように国公立の大学合格者を、それも複数名輩出しています。これってね、相当凄いことだと思うんですよ。
だってね、考えてみてくださいよ。偏差値で言ったらかなりの下位になる高校ですよ。しかも半分以上が就職するわけですよ。
そんな中にあって国公立大学への進学者が出るなんて!(もちろん、私大への合格者も出ています)
ちなみに長男の通っていた神奈川の高校は偏差値58でしたが、国公立大学の合格者はここ数年はゼロが続いています。
この差が生まれる要因は幾つもあると思うのですが、さっきの動画の中でも言われていたように、「その学校が総合型選抜入試で合格するノウハウを持っている」かどうか、そしてその指導にあたる先生方のマンパワーが確保されているか、が大切になってくると思います。
地方の小さな公立高校は学生数が少ないこと、更に進学組がごく限られた人数であることを武器にして都会の高校にはマネの出来ない進学実績を積み上げている所もあるんですね。
ちなみに、先日会った、お子さん2人を地域みらい留学で地方の高校へ進学させている知人の息子さんは早稲田大学の「地域探求・貢献入試」の一次試験に合格したと話されていました。パチパチパチパチ素晴らしい!
この早稲田の入試方法なんて、まさに地域みらい留学の学生たちの為にあるような制度じゃないですか。
中学時代に偏差値29からスタートした我が家のLさんでさえ、
高校の先生「Lさんなら余裕で大学行けるわよ」
って言われちゃうくらい、もの凄いノウハウを持っている学校もあるんですよね。
地方の偏差値低めの高校だという事で大学進学に関してネガティブなイメージを持っているとしたら、それは昔の受験戦争の時に作られてしまった色眼鏡の仕業かもしれません。
地域みらい留学の入寮試験も本格化してくる時期です。この記事が地域みらい留学を考えている方のお役に立てば幸いです。
以下、お知らせです。自分の夢を追いかける子どもを育てるような言葉かけの方法があります。ぜひお手に取ってご覧ください。
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