ある夜、いつも通りレモンサワーを吞んでヘラヘラしていると
R「今度ね、部活の地区大会があるの。親が来ても良いんだって。」
父「へぇ、卓球の試合って見たことないなぁ。ママと行くか。」
R「一人しか来ちゃダメなんだって。」
コロナの影響で部活の見学にも制限があるんですよね。
ひと家庭1人って。これはLのバスケでも同じ感じです。
で、Rと相談して父が行くことになりました。
当日提出する健康観察票みたいのに、チェック項目があるん
ですけど、これ、いつも迷うんですよ。
たいがい
「2週間以内に新型コロナウィルスに感染した人と接触していない」
みたいな項目があるじゃないですか。
これ、医療に従事している保護者のみなさん、
どうしてるんだろうって。
自分は隔離解除後にリハビリで介入するんですけど、厳密に言うと
コロナ感染者と接触しているんですよね。
まぁ、もう人に移さないって言われてる患者さんを診てるから
良いのかな、って思ってるんですけど。
でも、看護師さんとかお医者さんとか、他にもいろんな人たちが
人にうつす可能性がある患者さんに接している訳じゃないですか。
そうすると、子どもの部活の応援にも行けないのかなぁって。
ちょっと複雑な心境になります。皆さんどうしてるんですかね?
そんなこと考えながら記入していて、急に違うことが気になって
父「写真とか撮ってもいいの?」
R「やっぱりそうきたか」
って。何でも、父の応援する姿=カメラでパシャパシャという
イメージみたいで。
確かにね、兄が少年野球やっていた時はチームのホームページを
作っていた関係で年がら年中カメラ担いで応援していました。
年間の撮影枚数が1万枚とか。それが残ってるんでしょうね。
Rが友達と話していて、
R「試合にパパが来るんだけど、張り切ってカメラ担いでくる
と思うんだよね」
友A「恥ずかしいからあんまり張り切らないで欲しいよね。」
R「でしょ。下手したら叫ぶよ、うちのパパなら」
友A「えー、ありえないわ」
R「だよねぇ。大丈夫かなぁ。」
友A「アタシんち、母子家庭だけど、母子家庭で良かったって
初めて思ったわぁ。張り切る父ちゃんうざいよね。」
って会話があったみたいで。見たこともない R の友達に
母子家庭で良かったまで言われちゃったかぁ、って思ってたら。
R「思春期の女子だからね、しょーがないよ」
って慰められて。ん?慰められてない? まいっか。
で、行ってきました卓球大会。
自分、オリンピックの卓球しか見たことないから、
選手たちって「っしゃー!!」とか言いながら
やっているかと思いきや全然違うんですね。
もうね、お通夜のお焼香してるんですか?みたいな。
ハイ、レシーブミスしましたペコリ、
あ、ボール拾って頂いてありがとう、ペコリ、
みたいな。
ひろーい体育館で卓球台10台も並べてやってるのに
歓声とか選手自身の気合入れる声とか全然ないんですよ。
コロナ禍でやると卓球もこんなになっちゃうんだなぁって。
そんな、寂しい発見もありましたが、めっちゃ感動したことも
ありました。
試合のセット間に1分間のインターバルがあって、その時に
監督の所にいってアドバイスを聞くんですね。
で、その時の姿勢が両ひざ立ちって言うんですけど、
高級店のホステスさんみたいな姿勢なんですよ。
分かりますかね?
![](https://pepdaddy.com/wp-content/uploads/2022/10/22083149_s.jpg)
銀座のクラブとか、国際線のファーストクラスに乗るとCAさんが
両ひざ立ちで接客してくれるという噂の、あの姿勢です。
(行ったことも乗ったこともないんですけどね)
しっかりと背筋を伸ばして監督のアドバイスに耳を傾ける
Rさん。その姿が何とも凛々しかったんですよねぇ。
Rさんのこんなに真剣な表情、保育園の運動会以来だわって
思って妙に哀愁を感じちゃいました。
家ではゴロゴロしてばっかりなんですけど、親の知らない世界が
確実に広がっているのを感じて嬉しかったです。
初めての卓球大会でまさかの高級店みたいな体験が出来たから
今日も笑っておこうっと。
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