Day82.オキシトシンがあふれ出る

ちょっと意外だったんですけど、前回書いたようなリハビリの
内容をもうちょっと書け!っていうリクエストを頂きました。

せっかくリクエストを頂いたので、ちょっとだけ書いちゃいますね。

僕は若い頃「オッサンみたいやなぁ~」って言われることが
多かったんです。要するに老けてるってことですよね。

で、50歳を過ぎてお爺さんみたいになっちゃってるか、って
いうと、最近の方が「年齢より若く見えるよ」って言われる
事が増えてきました。

これ、本当のこと言うと傷つけちゃうから言わない、って
可能性が高いんですけど、都合のいい方に解釈しておきます。

まぁ、毎日ヘラヘラとストレスフリーな生活だからそんな風に
見えるんだろうなぁって。

そんな時に山口 創先生の本に出会って、「そっかぁ、こーゆー
ことかぁ」って思うことがあったので、説明しちゃいますね。

僕らの仕事、理学療法士って毎日患者さんに触るわけです。

しかも、現在の医療制度では珍しく、マンツーマンで20分の
治療をすることでお代が発生するシステムなんですね。
(注:基本20分でそれ以降は20分の倍数になります)

この20分ってかなり長くて。看護師さんやドクターが1人の
患者さんと毎日20分向き合う、ってほぼほぼ無いわけです。

ウチで奥さんとマンツーで20分向き合うか、っていうと、
そんなのいつが最後だったかな、って思っちゃうくらい。

そんな長時間、患者さんの体に触れてトレーニングしたり
ストレッチしたりするんです。

で、山口先生の研究に戻りますね。山口先生は「身体心理学」っていう
心理学の分野で活躍されているんです。

その山口先生が研究しているテーマの一つに「オキシトシン」っていう
ホルモンがあるんです。別名「愛情ホルモン」とも言うらしいんですけど。

このホルモンの効果は鎌田 實先生の「がまんしなくていい」
っていう本にたくさん書いてあります。その一部分だけを
引用してみますね

セロトニンやオキシトシンがたくさん出るようになれば、気分が変わる。
気分が変われば、行動パターンや性格が変わる。
穏やかな幸せを感じ、人に優しく接することができるようになるのだ。
すると、いい人間関係を築いていけるようになるから、仕事もうまく回り始める。
心と体はつながっているから、体調だってよくなる。

鎌田實 「がまんしなくていい」 集英社 5ページ

この、良いことだらけのオキシトシンなんですけど、スキンシップ
で分泌されることが分かってるんです。

そうすると「触って治療する」僕らの場合には毎日のようにこの
オキシトシンが分泌されてる、って事になります。

しかも、触る側と触られる側、僕らで言うと治療者側と患者さん側、
どちらもオキシトシンが出るんですけど、その割合を山口先生が
学会で報告されていて。

その結果が凄いんですよ。

グラフにするとこんな感じなんですけど。

出典 山口創 「皮膚感覚と脳」 日本東洋医学系物理療法学会誌 第 42 巻 2 号 13p

治療をされる人、つまり患者さんよりも治療をする側、つまり
セラピストの方が大量のオキシトシンが分泌されるんですって。

患者より治療者側の方が幸せになっちゃう、って事じゃないですか。

しかもね、「先生、ありがとうね」なんて言われたりした日には、
更にドバドバ出ちゃいそうですよね、オキシトシンが。

これでHappyな毎日にならない訳ないんですよ。しかも、夜な夜な
レモンサワーも飲めてるし。

結局、僕らって仕事を通して患者さんから幸せを分けて
貰ってるので、いつも笑っていられるんですよね。

お金も頂いて幸せにして頂いて、こんなにラッキーな仕事は
中々無いんじゃないかなって思っています。

色々な仕事がAIにとって代わられる、って労働者を不安にさせる
情報が飛び交っていますよね。

でもAIが伸びてきても、患者さんに触る部分だけは簡単に
乗っ取られないと思うのでしばらくは働けそうだし。

あと何年続けられるか分からないけど、もうしばらくはこの仕事を
楽しんでいこうと思っています。

ちなみに、日本ペップトーク普及協会の講演会とか来ていただくと
分かるんですけど、「前向きな言葉かけ」にも同じような効果が
あるんじゃないかと思っています。

これについては、いつか誰かが調べてくれることを期待してます。

このブログを見てくれた僕の師匠に

「あんた、何でも他人の力を使ってばかりねぇ~」

って言われそうだから笑ってごまかしておこうっと。

にほんブログ村 にほんブログ村へ

押して頂いてありがとうございます
にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村
いつもありがと!
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次